実験:FAXのスキャナーでディスプレイの文字が読み取れるのか?

映画「FIREWALL」(2006年、米)は、”ファイアウォール”というタイトルなのですが、システムに侵入してハッキングだぜ!ネタ満載ではなく、セキュリティレベルの高い区画にも易々と入っていくハリソンくんがアクション頑張る的なストーリーです。

ハリソン・フォード演じるジャック・スタンフィールドは、銀行のセキュリティ専門家で、彼の開発した侵入防止システムは高い安全性を誇っている。1億ドルの不正送金を計画している強盗団リーダーのビル・コックスは、システムの侵入は困難と判断し、ジャックの家族を人質に取り、ジャック自身にこの計画を実行させることを命じた・・・。

その中で、銀行の口座番号を盗むという場面があるのですが、自分で作った侵入防止システムが立派すぎて侵入できません。
仕方がないので、サーバールームの保守用端末を使ってデータを表示し、それをFAXを分解して取り出したスキャナーをiPodに繋いだDIYな装置で読み取るという荒技で盗み取り、読み取った画像データをOCR機能付きソフトでデータに変換して終了。


FAXのスキャナーでディスプレイの文字が読み取れるのか?と思ったので、試してみました。


自宅に10年ぐらい前に買ったSANYOのテブラコードるすFAXという、スキャナーが外れるタイプの感熱紙FAXがあるのでそれを使ってみました。

画面は20インチのディスプレイに、秀丸メイリオフォントで11ポイントに設定して文章(ハッカージャパンで連載している空想ハッカー列伝のFile22:映画「FIREWALL」の原稿)を表示しています。
DIYiPodには繋げなかったので、ハンディコピー機能を使っています。気分はハリソン・フォードです。


さて、読み取った結果はいかがでしょうか。

拡大したもの。

想像した以上に、くっきりはっきりしています。
FIREWALLではスキャンしたのは口座番号だったので、英数字程度ならOCRをかけてもかなりの精度で読み取れそうです。


スキャナがなければFAXを使えばいいじゃない。


カメラで撮るっていう手段もあるかと思いますが、ハンディスキャナならスクロールさせれば長いログでも取れそうです。