インターネットフォレンジック ”超入門”にすべき

HTTPやメールの偽装らへんを研究していた時期があるので、「インターネットフォレンジック ―ネット犯罪を解決する電子証拠の収集と分析」というタイトルに惹かれて購入してみた。”コンピュータ”・フォレンジックではなく、”インターネット”・フォレンジックです。帯には「インターネット/メール犯罪を暴く実践テクニック!」とあります。


本書を手にとって、冒頭の目次を開いたらへんから、ちょっと嫌な予感。内容が簡単すぎた。実践テクニックというにはほど遠く、HTTPプロトコルの触りと、メールメッセージの簡単な説明、stringsの使い方ぐらいで、あとは雑感といった感じでした。訳自体は悪くはないが、日本特有のものにはまったく触れていない。


目次は下記のオライリーのページを参考にどうぞ。

内容としては下記ぐらいなので、超入門書としてはよい。しかし実践に使えない(特に日本では)。

  • メール:メッセージの構造、ヘッダーの偽造方法
  • Webサイト:構成ページやディレクトリの調査法
  • Webサーバー:ヘッダーやレコードの調査からわかること
  • ブラウザ:訪問でどんな情報が漏れているのか。個人情報を保護するための方法 など

私の今夜わかるシリーズのHTTPやメールプロトコルで詳しく学ぶか、棚において引っ張り出して調べた方がよっぽど応用が利く。また、stringsじゃなくて、jstringsを使うとかさ。@ITなどの記事を読むとか。そっちの方がよい。