2010年版のOWASP Top 10 公開、Webアプリ脆弱性トップ10

PCI DSSなどでもよく参照されているOWASPが発表している、Webアプリケーションの脅威のランキング2010年版の『OWASP Top 10 for 2010 』が公開されました。

OWASP Top 10 for 2010

  • A1: Injection
  • A2: Cross-Site Scripting (XSS)
  • A3: Broken Authentication and Session Management
  • A4: Insecure Direct Object References
  • A5: Cross-Site Request Forgery (CSRF)
  • A6: Security Misconfiguration
  • A7: Insecure Cryptographic Storage
  • A8: Failure to Restrict URL Access
  • A9: Insufficient Transport Layer Protection
  • A10: Unvalidated Redirects and Forwards

昨年末辺りに2010rc1版が公開されていましたが、そこから若干内容が変わっています。(参考:脆弱性TOP10の『OWASP Top 10 - 2010 rc1』公開 - うさぎ文学日記
ちなみに2007はこちらを参照して下さい。

OWASP Top 10 for 2010 日本語

少しだけ日本語に訳して、補足説明を付けてみました

  • A1: インジェクション
  • A2: クロスサイトスクリプティング (XSS)
  • A3: 不完全な認証とセッション管理
    • 認証とセッション管理に関連した機能が適切に実装されていない。
  • A4: セキュアではないオブジェクトの直接参照
    • アクセス制御などがないため、本来見えないはずのファイルやデータベースなどに直接アクセス可能な状態
  • A5: クロスサイトリクエストフォージェリ (CSRF)
  • A6: セキュリティ設定の間違い
    • アプリケーションやフレームワーク、各種サーバーに適切なセキュリティの設定が施されていない。また最新版が維持されていない。
  • A7: セキュアではない暗号ストレージ
    • 適切な暗号化やハッシュを使っていないためクレジットカード番号などの機密情報が守られていない。
  • A8: URLアクセス制限の不備
    • 本来アクセス制限されていて見えないはずのページがURLを指定することで見えてしまう。またURLを隠すこと(攻撃者に知られないこと)を前提としたセキュリティに頼っている。
  • A9: 不十分なトランスポート層の保護
    • 適切にSSL/TLSを使って保護していない。弱いアルゴリズムを使っていたり、期限切れなどの無効な証明書を使っている。
  • A10: セキュアではないリダイレクトとフォワード
    • 攻撃者が指定したURLにリダイレクトできるオープンリダイレクターの状態になっているなど。


詳細は下記の原本に当たって下さい。