書籍紹介というジャンルの書籍について考える

書籍はその内容が玉石混淆だというのは誰でもわかっていることだ。傑出した価値を持つ一冊もあれば、駄作も数多くある。それを今更改めて言うほどのことはない。

しかしその分野の初心者には、手に取った一冊の価値を見極めることは難しいだろう。ひどいものには内容に大きな間違いがあるものや、他から劣化コピーして切り貼りしただけの書籍などもあるが、活字には魔力があるのでそれに気が付かないのだ。新聞などの活字は疑われにくい。書籍も同じく疑われにくく、初心者であれば尚更である。


気付いているとは思うが、専門書籍であれば著者が書いたことを、編集者や出版社の人間がその内容の真偽を見極めることは難しいので、そのまま出版されてしまうことが多い。世間の目は意外と真実を見極めているのか、月日が経つとそういった書籍は淘汰されて世の中から消えていく運命か、第2刷辺りで間違いが直っているのだが、残念ながら流通している間に手に取ってしまうこともある。


さまざまな本に目を通したいが、片っ端から読めるほど時間もお金も余裕がない。できれば、少ない時間を有効に使うためには、手に取った最初の一冊が素晴らしい本であることを願いたい。
そこで参考になるのが、その分野で名を成している人がお勧めする書籍である。彼らは良書を見極める目を持っている。少なくとも必要なことが書いてあるかということや、嘘や矛盾は見抜くことができる。なので、書籍にも読者の好みや相性などもあるが、まずは先人のお勧めする本を手に取ることから始めてみよう。

そこで役に立つのが書籍紹介というジャンルの書籍である。特に複数人で書いているものがお勧めである。が、あえてここでは具体的な書籍名は挙げないことにする。
もしくは、その人が書いているblogで取り上げている書籍があるなら、それが参考になるはずである。


これはあくまで書籍紹介という類のお話である。雑誌などでよくある書評記事を参考にするのはあまりオススメできない。お金を貰って書いているだけの提灯記事であることが多いからだ。


※本記事は某書籍に書いたものを加筆修正したものです。