幸福になるために知っておきたい、不幸と幸福の13の原因
- 作者: B.ラッセル,安藤貞雄
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1991/03/18
- メディア: 文庫
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本書は不幸の原因をはっきりさせるところから始まっている。その原因としては、競争や退屈、疲れやねたみ、罪の意識、被害妄想、世評に対するおびえなどがあげられている。そして、次に幸福をもたらすものが何なのかをあげていく。それは、熱意や愛情、家族や仕事、私心のない興味などである。(あれ?13個か?適当に数えた。)
読み進めていくに従って、自分が不幸だと感じる状況の切り分けができ、幸せと感じる源泉がどこにあるのかがわかってくる。だからなのか、読むと安心感が広がっていく。不幸だと感じたときに、開きたい本として手前の方の棚にしまっておくことにしよう。
この本では、もっとも幸せなのは、「科学者」だと言っている。その理由としては、《大部分、情緒的には単純で、仕事に深い満足をおぼえている》、《知性の高級な部分がことごとく仕事に吸収されている》、科学は科学者自身も一般人にも重要だと思われている。といったことが挙げられている。
たしかに、周りの科学者(研究者も含んでいいのかな?)の人たちは幸せそうに見える人が多い。しかし、今はポスドクの問題とかもあって、この本が書かれた1930年とは科学者の幸福の度合いも異なっていそうだ。
まぁ、そもそも、私自身は研究を仕事にするのには向いていないと思っているので、研究者になっても幸せな生活を送れそうにないんだけど。